結局茨城には半年間の勤務であった。
茨城の店舗閉鎖に伴い、
神奈川県への辞令が発令された。
神奈川での生活開始
神奈川は茨城の店舗とは比較に
ならない位客数も多く、
それに合わせ残業もあり家に帰ると
くたくたで仕事が主という生活だった。
職場にもデジタル化の波が訪れる
そんなある日職場のパソコンに
見慣れない物が刺さっていて
社員の興味を引いていた。
デジタルに詳しいマネージャーが
購入したUSBメモリだ。
現在は情報流出の観点から
使用禁止されている会社が多いが、
当時はフロッピーディスクが主流の中、
USBメモリのデータ転送の速さ、容
量は画期的だった。
フロア中でUSBメモリに
興味が注がれたのは、当時誰もが
パソコン、デジカメといった電子機器に対し
関心を持っていたからだと思う。
ちょうど報告資料も電子化が進んでいた。
売り場画像も添付すると見栄えが良い。
そうなると職場のパソコンの数も
少ないので、この際だから個人で
ノートパソコンを買おう、デジカメ買おう！
と
これからデジタルが必要な時代といった
感情とともに、一斉に社員が購入し、
各自が自己学習を行う
ある種のブームが起きた。
借金のきっかけ
その中で20歳になりたての私は
お金がない。
でも欲しい！
そんな時
社会人なりたての時にプレステを買った
イオンカードの存在を思い出した。
ショッピング枠が30万のカードだった。
休日に家電量販店に行き、
思い切って枠いっぱいまで
パソコンとデジカメを買った。
1回払いでだ。
ちょうど
冬のボーナスが出る時期だったので、
1回払いにしたのだ。
欲しいものはお金を貯めて購入しろ！
私がもし当時に戻れるなら
本人に強く伝えたい。
ここが10年以上多重債務になる
人生の分岐点だった
結局ボーナスでパソコン、デジカメの
支払いは行ったが、その後事あるごとに
クレジットカードを使うようになった。
欲しかったゲーム、本、車の部品等
欲望のまま見境なくクレジットで
購入する事を繰り返した。
結局半年もしないうちに
30万の枠がいっぱいになった。
これで夏のボーナス月まで使用できない。
カード会社からは増枠のお知らせが来たが
怖くて断った。
ここで浪費せず我慢すれば良かったのだが、
代わりのクレジットカードをもう1枚作った。
毎月の給料の使い道
当時手取り20万弱
- 毎月車関連6万
- アパートと水光熱費約5万
差し引いても単純に残り9万を
使える計算であったが、
毎月クレジットカードの支払いと
パチンコに消えていった。
茨城でパチンコに嵌って以降、
行かないとそわそわしていつも
パチンコの事を考えるようになった。
幸い仕事が忙しく以前のように
夜毎日とはならなかったが、休日があると
『パラッツオ』『大魔神』『オータ』
といった店に通った。
休日の朝はそわそわして
目が覚めるといった感じだった。
完全に依存症になっていた。
結局神奈川には約3年半いたが、
クレジットカードの利用拡大と
パチンコ依存の深刻化
という闇を抱えつつ仕事上で
それが現れないように笑顔で
ニコニコしている。
闇がより深まっていった。
